【中野さんを好きな理由ver.9】






【中野さんを好きな理由ver.9】
2017.5.26
「美は人を沈黙させるとはよく言われる事だが、この事を徹底して考えている人は意外に少ないものである。優れた芸術作品は、必ず言うにいわれぬ或るものを表現していて、これに対しては学問上の言語も、実生活上の言葉も為す処を知らず、僕等は止むなく口を噤むのであるが、一方、この沈黙は空虚ではなく感動に充ちているから、何かを語ろうとする衝動を抑え難く、しかも口を開けば嘘になるという意識を眠らせてはならぬ。そういう沈黙を創り出すには大手腕を擁し、そういう沈黙に堪えるには作品に対する痛切な愛情を必要とする。美というものは、現実にある一つの抗し難い力であって、妙な言い方をするようだが、普通一般に考えられているよりも実は遥かに美しくもなく愉快でもないものである」。(小林秀雄「モオツァルト」より)

テクニシャンとさえ言われるようになった彼女のプレー。私が初めて好きになった頃の彼女、その頃知り得た彼女のプレーは、技術もさることながら身体能力に任せた、けっこうめちゃくちゃな態勢ででもボールに向かっていくものだった。ときにはすごい形相も伴って笑。独特の癖のあるドリブル、瞬発力と速力で相手を抜いていった。あれから、彼女はどんどん成長して?そのプレーは洗練されていき、上手くなっていった。技術の高さも目立つようになった。彼女のプレーの変遷を思うと、ただ、愛おしくてたまらない。
プレーの変遷と共に、笑顔も多くなった。見られているということをきっと意識するようになったのだろう。見られていることへの喜びもあったかもしれない。私は彼女の笑顔にいつもやられてきたけれど笑、その笑顔は本当のところ、誰のためのものだったのだろうって、ふと思った。ちゃんといつも目一杯、自分のために笑えていたかな?
理想に向かっての努力は大切だけど、無理なんかしなくていいんだよ? テンションが低くて、無防備で、ひどい顔をしているときのあなたも私は大好き。それによってあなたの魅力がそこなわれたりはしないよ。
あなたはもうじゅうぶん大人になったから、公にはそんな顔はもう見せないと言うかもしれない。プレーでも、こっそり美しさを目指すようになっているかもしれない。それを実現する力も持っていると分かっているけれど。

今は自由になったらいいんじゃないかなと思ってる。本当のあなたらしさを活かせるところへ。あなたらしさをなくさずに成長できる場所へ。もしかしたら新しいあなたらしさの見つかる場所へ。
あなたが、いつも自分の好きなあなたでいられることを、心から願っています。